短歌

長崎瞬哉(詩人)

短歌:逢う日遥けし

解放を 夢見て過ぎし 子育ての懐かし日々ぞ 親心かな
長崎瞬哉(詩人)

短歌:人生

俺のそば 歩く君たち エキストラ俺も誰かの 通行人A
長崎瞬哉(詩人)

短歌:卒業

先生と 呼んでくれたね ありがとう
長崎瞬哉(詩人)

短歌:廃校

廃校が 介護施設と なりにけり窓辺にすわる いつかの少年
長崎瞬哉(詩人)

短歌:田んぼ道

白銀や 人類消えし 田んぼ道未踏の大地 鳥が導く
長崎瞬哉(詩人)

短歌:人

人が言う死んで花実(はなみ)が咲くものか
長崎瞬哉(詩人)

短歌:時計

世界から 時計が全部 消えたなら空を見上げて ほっとするかも
長崎瞬哉(詩人)

短歌:紅葉

いにしえに紅葉を愛でし 彼の人の声と聞こえし 風の音かな
長崎瞬哉(詩人)

短歌:火事

今日もまた 平和なりしと 思う身は対岸の火事 やり過ごす日々
長崎瞬哉(詩人)

短歌:田舎

行き交うは 軽トラ たぬき 介護カーサイレン鳴れば みんな出てくる