挑戦

人は何かに挑戦するとき、知らず知らず幸せの鍵を手に入れるのかもしれない。宮田珠己／エッセイスト

久しぶりに10kmのマラソンに出場した。最近は、フルマラソンに挑戦して負けてばかり（わたしはまともに42.195kmを走りきったことがない）だったので、絶対に完走できる10kmの部に出場して自信をつけるつもりだった。

不老長寿の薬を飲んで、死なないならやってみたいことは、自分で国語辞典を作ることだ。世の中の国語辞典に不満はない。広辞苑も大好きだ。しかし、面白みがない。わたしだったらこんな意味にするのだが、という辞典を作る作業も面白いと思う。

あまり努力をせずに、凄いことが出来るようになりたいのだけれど、そんな漫画のようなことはない。今まで、色々とやってみたが長続きせず諦めたような顔をしている。

そういう人生人の気持ちが分かるようにと教えられたのにその人の立場になってからやっと気がつく

痛くない注射針を発明した岡野雅行氏（岡野工業株式会社代表）の講演会を聞きにいったことがある。その時、印象に残ったのは「こうすればいいよ、という成功者の話を聞いて、それを実践するのは、1000人いて1人いるかいないかだ」という言葉だ。

「もっと失敗したほうがいい」とか「挑戦して損することはない」、「分からなくても考え続けることが大事だ」などなど。仕事柄、学生を前に「こうしたらいいよ」とアドバイスしたり、時に熱く語ったりするときがある。

わたしの場合、考えたことの9割は実現できない。

りゅうはどこにいるジェイソン・ホーク（作）リチャード・ホーク（絵）＜しかけ絵本＞というジャンルの本。絵本にかくれている竜を探すだけのシンプルなしかけだ。シンプルなだけに大人から子どもまで一緒になって楽しめる。描かれている竜の絵も味わい深い。