わたしはAppleとフォートナイトをめぐる一連のニュースで、AppleやGoogleなどのプラットフォーマーと呼ばれる企業たちは、やくざ社会とどこか似ているな、と思った。プラットフォーマーを場所代を徴収するやくざに置き換えて考えてみたのだ。
ニュースの背景
Appleが人気ゲーム「フォートナイト」を運営するEpic Gamesに対してアップストアからの削除をしたというニュースが2020年8月13日以降話題となっている。実際にはAppleだけでなくGoogleも同社のGoogle Playから「フォートナイト」を削除している。原因は、アップストアの規約違反という事で、通常ならアプリ内の課金はアップストアのみで行うのに対し、Epic Gamesは自社のサイトでも課金を行えるようにした、というもの。
Apple側からすれば、アップストアで購入してもらわないとAppleに売り上げの30%と言われる課金報酬が入らないため規約違反はアプリ削除に値するということなのだろう。
Appleならアップストア、GoogleはGoogle Play、他にもAmazonや楽天、その他もろもろ…
それぞれが人々に商売の「場」を提供し、「場」を借りて商売をした人たちからお金を取る、ということをやっている。
昔わたしが子供の頃にみたテレビ番組でのやくざ登場のシーンを思い出す。
道端で商売をしていると恐いオニイチャンたちが突然やって来るのだ…
「よう、おっさん。誰に断ってここで商売しとんや!」
「へっ。誰って…」
「ここはな!うちら〇〇組の島なんじゃい。今日はこれで手えうったるわ」(指を1本つきだす。1万円払えの意)
いわゆるやくざからのショバ代(みかじめ料)というやつだ。
こうした場所代(ショバ代)とプラットフォーマーたちの売り上げ徴収はどことなく似ている気がする。
ちなみにニュースの争点にもなっているEpic GamesもAppleやGoogleに劣らず、言わずと知れたプラットフォーマーだ。なぜなら、Epic Gamesという会社はゲーム開発に多くのゲーム会社が利用しているUnreal Engineというゲームエンジン(ゲーム開発ソフトおよび環境)を無償で提供している傍ら、そのUnreal Engine上で利用できるゲーム開発に必要な背景データやキャラクタ音声などの部品を売っている。
Unreal Engineはだれでも無料で利用できる。しかしゲーム開発をして一定の売り上げがでるとEpic Gamesに5%の手数料を支払うことになる仕組みだ。
Epic Gamesもまた場所代を取り立てる恐いオニイチャンだったのだ。
恐いオニイチャン同士の戦いは、日本映画だと時にやくざの組同士の戦い(プラットフォーマー同士の戦い)に発展する。流れ弾に当たるのが堅気(かたぎ)の人たちでなければ良いが。
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