「マスコミは当てにならない」
これが今回のアメリカ合衆国大統領選におけるわたしの感想だ。
前日の朝日新聞を読んだ。トランプ候補が善戦はするだろうが、クリントン候補有利、という見方の記事だった。
テレビやラジオ、ネットでも大方同じ表現だったように思う。
アメリカ合衆国大統領選挙で第45代大統領にドナルド・トランプ氏が当選した。
マスコミは「まさかの」とか「トランプショック」などと大見出しで伝えていた。わたしが一つ気になったのは、大方の予想通りにヒラリー・クリントンが当選しなかったこと、ではなく、一般人より多くの情報を得ている新聞社やマスコミ各社のほとんどがトランプ当選を予測できなかったことだった。
情報は何らかの意図を持って流されていることを考えると、最初に嘘の情報を流しておき、大どんでん返しを騒ぎ立てて利を得るやからがいる、と考えることも可能だ。(わたしはひねくれ者なので、そういう風にも考えてしまう)
ただ、今回は本当に予想できなかったのかもしれない。翌日のニュースで「かくれトランプ支持者が存在していた」などとまことしやかに報道されていた。それをもっと早く伝えなよ、と言いたくなるがそれはさておき。
これはマスコミ批判ではない。
「情報」というものが蓄積され精査されて、最近ではAI(=人工知能)にかけられて人々の前に表れる。
最近では、AIに機械学習をさせて物事のパターンを見つけ、将来を予測することがさかんに行われている。
囲碁の名人にGoogleのアルファ碁が勝利したニュースもつい昨年の話だ。
人が感情的に流したTwitterやフェイスブック、YouTubeなどのインターネットサイトをスキャンして予測したインドの「MoglA」というAIが今回の「トランプ勝利」という答えを導き出していた。
すでに人間が情報を選別して提供する時代は終わっているのかもしれない。
「かくれトランプ支持者」を予測できなかったように。
マスコミの現場では、多くの人が働いている。人には感情がともなう。
当然「情報」にも「感情」が入る余地はある、ということだ。
場合によっては、「情報」に「感情」を入れてしまうと事実が正しく伝わらなくなる、ということがある。
それが、人間にとって良いことか悪いことなのかは、わたしには分からない。
これもAIに聞いてみるべきだろうか。
ただ一つ言えるのは、わたしにとって全てを予測できる未来は「とてもつまらない」ということだ。
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