わたしは以前ホームセンターでチェーンソーを買って多くの時間をチェーンソーのエンジンスタートに費やした愚か者だ。
毎回チェーンソーを使うたびにエンジントラブルで作業を中断しなければならなかったり、やっとエンジンが回っても突然チェーンが切れなくなったりした。(これはわたしにも問題があったのだが)
チェーンソーを持っていたにも関わらず、チェーンソーを使った作業をほとんどしてこなかったのだ。
要するに、(何が要するにだ!)わたしはチェーンソーの使い方を知らなかった。
わたしのようなチェーン損マンがなるべく世の中からいなくなって欲しいのでこの記事を書く。
ただし、チェーンソーの使い方などというYouTubeにありがちな話でなくもっと根本的に大事なことを書いておきたい。よって、この記事の内容は最近多くなった充電式チェーンソーではなく、エンジンチェーンソーに関して大事な事を使ったことのない人向けにまとめたものだ。
スターターの引き方
これが出来ないとエンジンチェーンソーは使えないのだ。(ひそかにわたしはこれが一番大事だと思っている)
エンジンはスターター(ひっぱってエンジンをかける装置)をひくことによってかかる。これは男女を問わずコツをつかまないと一生できない。お腹に力を入れて垂直にスターターひもを引かないとエンジンは掛からない。力だけでなく、瞬発的な引く速さも必要。
で、ここが肝心なのだが、どのタイミングから鬼のようにスターターひもを引くか?という点。
スターターひもには遊びがある。例えばひもが10の長さあるとして最初の1~2くらいの部分は勢いよくひいてもあまり効果がない部分なのだ。だから最初に勢いよく引くのではなく、最初は力を入れる準備ぐらいの気持ちで始め、3ぐらいの長さから鬼のように勢いよく垂直にスターターひもを引くのだ。
スターターひもを引く儀式は慣れるしかない。でもけっこう大事。
説明のために最初の1~2くらいの部分といったが、これはチェーンソーによって違うので引いたときちょっと重くなる部分からと言い換えてもいいかもしれない。遊びの部分は力を入れなくても引くことが楽なので。
エンジンのかけ方
エンジンチェーンソーは、最初の始動時にチョークを引いて燃料を濃くいきわたらせてからスターターを引くことになっている。(このチョークという名称がメーカーで統一されているのか疑問だ。わたしの持っていた共立ではデコンプとかいう名称だった)
チェーンソーの種類によってはチョークを引くだけでなく、燃料ポンプを2~3度押してから…などと書いてあると思う。これはあくまで最初にエンジンを掛けるときだけと心得ておいた方が良い。
この最初にエンジンを掛ける時、というのが重要だ。
スターターを引いて「パンッ」と一度爆発音がしてすぐにエンジンが止まる。
これが最初のエンジン始動と考えておかなければいけない。
これを聞き逃して何度もチョークを引いたままスターターを引いてしまうともう一生エンジンは掛からないんじゃないかというくらいエンジンは掛からなくなる。発火するプラグ部分に燃料が大量に付着してしまい点火しなくなってしまうのだ。
そんな時は次へ。
エンジンが掛からなくなったときはチョークを引いてエンジンをかけてはいけない
わたしのような真面目な人間は最初の教えを守るといういいのか悪いのか分からない性質がある。
「チョークを引いてスターターを引きましょう!」に洗脳されてしまいエンジンが掛からなくなった時もこれをやってしまうのだ。
一度掛かったエンジンはチョークを引かずにスターターを鬼のように何度も引いてエンジンを掛けるのが一番得策。
大抵は10回~20回くらいで掛かるはず。
それ以上やって掛からないのならプラグカバーを開けて付着した燃料をふき取ってなどとしなければならなくなる。
作業中にすぐ止まってしまうチェーンソーの場合、このスターターひもを修行僧のように何度も何度も引くことになる。この場面で力尽きて「もうチェーンソーなんて一生使わない!」と宣言する人も多くいたと思う。チェーン損マン(ウーマン?)の誕生である。
チェーンが回ったらチェーンを絶対に地面につけてはならない【日本国憲法第104条】
104条はウソだが、憲法に書いておいて欲しいくらいわたしには大事な事柄だった。
回転しているチェーンが一瞬でも地面に触れたら、直前まであれほど良く切れていたチェーンソーが全く切れなくなる。
これを知らずわたしは馬鹿みたいにチェーンソーを回転させ「切れない!切れない!」と心の叫びを発していた。
もしかするとチェーンソーのマニュアルの片隅にでも書いてあったのかも知れないが、できればチェーンソーの買った時の箱の一番目立つところに「ダメ!ぜったい!」とか覚醒剤禁止のポスターなみに書いておいて欲しかった。
ホームセンターの安売りチェーンソーはエンジン・耐久性・切れ味どれをとっても悪い
これはプロ向けの商品や資材を扱っているお店で言われた。
エンジンに使っている材料などが安い材質なので、エンジンの耐久性が悪くエンジンもパワーがない。(これは実際わたしも使ったので分かった)
ちなみにホームセンターで売っている安売りチェーンソーとは3万円前後の商品です。
一日5時間くらい使うのであれば絶対プロ用のチェーンソーの方が良い。(普通そんなに使う人はいないと思うが…)
わたしのように年に2~3回程度しかチェーンソーを使わないのであれば、レンタルできるところで借りた方が吉。無駄なエンジントラブルに悩まされずに済みます。
できれば、そのレンタルできる店が家の近くにあってすぐに見てもらえるところが一番いい。(チェーンソーの目立てとかすぐやってもらえそうな所)
まとめ
- スターターは垂直に腹に力をこめ鬼のような速さで引く
- チョークを引いてエンジンを掛けた時「パンッ」といったら最初の始動
- 「パンッ」といった後はチョークを引かずにスターターを引く
- エンジンが掛からなくなった時もチョークは引かずにスターターを10~20回引く
- 回転するチェーンを地面につけてはならない
- 本気で使うならプロ用、年数回ならレンタル
以上を脱チェーン損マンになりたい方に贈ります。
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