「~レス」ばやりだ。
「ペーパーレス」と称して、オフィスから紙ベースの書類を減らそう!などとついこの間まで声高に訴えていたかと思えば、昨今は電子マネーに代表される「キャッシュレス」という言葉が世の中を席捲している。次は何レスだ?となりそうだが、いまだにペーパーレスなど実現されていない職場も多いだろうし、キャッシュレスより現金が一番分かりやすい、という人も多いことだろう。
そもそも誰のためのペーパーレスであって、キャッシュレスであるのか?大事な点が抜け落ちたまま言葉だけが闊歩しているような気がしてならない。わたし自身は、ペーパーレスと称して職場から無駄な書類作成や掲示物などが無くなることは大賛成だし、キャッシュレスが叫ばれる数年前から現金などほとんど使わなくなっていたので、こちらも肯定の立場だ。
しかし大事なことは紙に書いておくべきだと思うし、現金もあった方がいいと思う。
理由は簡単で、例えば災害などで電気が使えなくなってしまうとパソコンやスマートフォンも使えなくなってしまうからだ。東日本大震災の当時Twitterのおかげで助かりましたというニュースが流れていたが、それはただ運が良かっただけとしか思えない。わたしが体験したのは1週間電気が来ないし、水も出ない状況だった。当時、携帯電話は、充電も残っていたがネットワークにつながらなかった。スマホもただの文鎮と化していた。当然TwitterやSNSも使えない状況だ。助けを呼べる状況ではない。(むしろ家の電話の方が使えた)こうした状況なら、ペーパーレスで良かったとか、キャッシュレスで便利などと言う人はいないだろう。Kindleで本だって読めないし、コンビニで「ペイペイで」などと言ってもネットワークが繋がっていなければ電子マネーもへったくれもない。(そもそも震災当時コンビニもまともに運営できていなかったが…)
わたしが言うまでもないが「ペーパーレス」も「キャッシュレス」も電気が無いと実現出来ないものである、ということだ。インターネットだって電気が無いと機能しない。そう考えるとわたしたちの足元はかなり危うい感じがしてくる。
そうした訳で、わたしとして今後は世界の「電気レス」を推奨したい。
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