地震の翌日だったか翌々日だったかは憶えていないが、見上げた空の青さだけはよく憶えている。
旅客機がわたしの頭上を飛んでいった。
下にいるわたしたちは電気も水もなく困っているのに。
あの旅客機の機内では...と考えて物事の理不尽さに怒りがこみ上げてきた。いや、まてよわたしが機内から見下ろす立場だったかもしれぬ。世の中とはそんなものか。
あの日は本当にいい天気だった。今まで当たり前のように使っていた物たちを失って見上げた空はどこまでも青く、空気も澄んでいるように見えた。
「希望」だったかもしれない。あの空の青さは。
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