以前勤めていた専門学校では卒業制作というものがあり、わたしが仕事を始めた当初は白い模造紙を使って発表に使う図や文章を書いていた。
模造紙は新聞紙を広げたよりは大きいサイズの紙だ。
模造紙に書き間違えたときは当然ながら修正が必要になる。
間違えた箇所に白い紙を貼って文字を上書きしたり、修正液を大量に使って直したりした。
授業スタイルが、黒板の板書きからパソコンで作った原稿をプロジェクターに映す方式に変わった。
模造紙での発表もパワーポイントという発表用のアプリに置き換わった。
パワーポイントを使った発表方式になってしばらくは、予備に買ってあった模造紙が、教室の隅にずっと置かれていたことを思い出す。
模造紙での発表準備は、生徒も事前に色々と考えながら作っていた。
パワーポイントを使った発表原稿作りは、いつでも修正できるという考えが生徒にも働くからか、「とりあえず作って先生に指摘されたら直せばいいや」という雰囲気になった気がする。
手書きの大きな文字を直すより、パワーポイント原稿をパソコンでチャチャっと修正するのは楽だ。
物事の真剣さが減った気がする。
コメント