停電は灯りとともに文明生活を突然消す

そういう気持ち

7月のある暑かった日のこと。
突然雲行きが怪しくなり、雷と同時に強風が吹き荒れた。ついでに雹も降ってきた。

その後、停電した。
いつもなら5分もしないうちに電気は復旧するのだが、その日は違った。
30分経っても、電気が点かない。

おまけに暑い。
冷蔵庫に入れてあったカレーの中身が気になりだした。
冷凍庫に入っていた保冷剤をカレーの鍋の近くに置いた。

東日本大震災の記憶がよみがえって、蛇口をひねってみた。
水が普通に出てきたのでほっとした。携帯もつながるようだ。

雨ごいならぬ電気ごいをするわけにもいかない。わたしはやむにやまれず外に出た。
特に何かあるわけでもない。猫が一匹歩いていた。
猫は人間と一緒に暮らしているようで、人間とは生き方が違うなと思った。

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