母が生前に実家から我が家に来た時、わたしが子供の頃に遊んだおもちゃや本を持ってきてくれた。
わたしが好きだったおもちゃや本の一部を大事に取っておいてくれたらしい。
その中に『ミラーマン』の本があった。
ちなみにミラーマンは鏡の前でしか変身できないウルトラマンみたいな巨大ヒーローだ。
ミラーマンの本には破れた箇所がいくつもあって、父か母が補修したのであろうセロテープやガムテープが貼ってあった。


「ああ、この本よく見たなあ。懐かしいなあ」と思った。
わたしも父や母と似たようなことをしていることに気づいた。
大方のおもちゃや本は捨ててしまったが、息子が子供の頃に特に好きだったウルトラマンの本をセロテープで補修して後生大事に取ってあるのだ。


いつしか、この本を息子の元に届ける日がやって来るのかもしれない。
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