「思想が大切」「思想が人生を豊かにする」という輩(=本書ではインテリのこと)を延々と批判してくれる書。
思想なんかいらない生活
勢古浩爾(著)
本書は、思想や哲学といった難解で知られる分野の本や第一人者たちを文例をあげて、「わけがわからん!」「アホか」などと言葉汚く批判している内容の本である。
所々に「読む価値がない」と著者がいう思想書の文例が登場するが、だんだんと著者の文章もそれら「読む価値がない」といった文章に似てくるのがやっかいだ。
本書は冒頭の村上春樹の小説「海辺のカフカ」の中で登場する「思想」が入った文例を罵倒する部分(ここは最高!)と最後の1章あたりを読めば十分だ。そこだけ読めば十分爽快感がある本といえる。
わたしは図書館で借りてきて読んだ。
本書を買ってまで読むかと言われれば、村上春樹の小説を買う次ぐらいに嫌かもしれない。
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