数ある小説のなかで一番目にとまる部分は、
「人生はつまらない」とか「人生はたいくつなものだ」と正面きって伝えているものだ。
【写真/2012年8月24日 ムカデにかまれて水ぶくれになった足】
それをいっては元も子もない。と、調子のいい日であれば思うのだが、気分が沈みがちなときは、
「やっぱり人生ってつまらないよなぁ」
と言葉に出すほど同調してしまう。
わたしが教えた学生で、「人生は死ぬまでのひまつぶし」とスピーチした若者がいた。
わたしはそのことを誰かに話そうとしたとき、間違って
「人生は死ぬまでの ひ つ ま ぶ し」
と言ってしまった。
どちらにせよ、いいものではない。
ある小説には、
「人生はつまらないものだから、テレビやゲームやらの娯楽がある。仕事だって人生をつまらないと思わせないための一つかもしれない」
とまで書いてあったかは忘れたが、だいたいこのようなことを言っていた気がする。
では、実際に「人生」とはどういったものなのか。
実は心と身体で分かっているのだけれど、言葉にはしないほうがいいのだろうなぁ。
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