セルフレジの緊張感

アイキャッチ未登録画像 そういう気持ち

セルフレジが普及してきた。

一つ困ったことがある。それはセルフレジごとに仕様が違うことだ。

なんども同じ店のセルフレジを使っていれば慣れてくると最初は考えていた。

しかし、わたしは何度同じ店の同じセルフレジを使っても慣れないことに気づいた。

セルフレジには人がいるレジとは違った緊張感があるのだ。

「Tポイントはお持ちですか?」

「〇〇を利用ですか?」

「…」

支払いまでに何度も「はい」だの「いいえ」だのタッチしなければならない。

年齢とともに文字を読んで把握するという認知能力が衰え把握に時間が掛かるようになってきた。

更にわたしはたまに間違った答えのボタンを押してしまうことがあり、元にもどすのにまたタッチする。

いつ支払いできるんだよ!

とセルフレジの前のわたしは自分を叱咤している。

とはいえ、機械相手のそうしたやりとりはまだいい。

一番緊張するのは、セルフレジに配置された店員に自分の操作を逐一監視されていることだ。

客がいないセルフレジに親切な監視店員がいた場合は最悪だ。

セルフレジの「〇〇ポイントありますか?」の文字をわたしがゆっくりと読んでいると、後ろで店員が同じことを口頭でわたしに語り掛けてくる。

「レジ袋はご利用されますか?」

「お支払い方法は?」

画面に表示された文字を読む暇もなく、店員がわたしに語り掛ける。緊張感この上ない。

ぜんぜんセルフじゃないじゃん!

わたしの心の中の叫びが、その店員には聞こえていないようだった。

最後に「ありがとうございました!」の店員の声がわたしの背中にやさしく響く。

もちろん、セルフレジの画面には、「ご利用ありがとうございました」と表示されていた。

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