世の中広告ばかりで世知辛い。
ある日の新聞コラムに、無料でもらったモノは使わない方がいい、と書いてあった。
無料のものは、うちわであれ、ポケットティッシュであれ広告が目に飛び込んでくることがいけないのだそうだ。
広告は要するに「あれ買って、これ買って!」の世界だ。
そういう無料でもらったモノに囲まれて暮らしていると心がしぼんでくるよ、という主旨のコラムだったと思う。
インターネットサービスはその多くが無料だ。
まあ正確には、インターネットに接続するための料金が必要なため完全には無料ではないと思うが。
大抵の人はプロバイダと契約を結び月々3000円〜7000円ほど支払っている。
わたしはYahoo!BBのADSL8Mサービスに契約している。
光サービスに比べ安い方だと思うが、それでも月々約3300円ほど支払っている。
年間で40000円の計算だ。インターネット接続は、自動車の税金並みだ。
年間4万円ほど支払えば、インターネットの無料サービスを自由に使うことが出来ますよ、ということだ。
この無料サービスがくせものだ。
GoogleやYahoo!の検索サービスにしても、広告が常に表示されている。
ブログを書くにしても広告が一番目の点く所に表示されている。
そのほとんどを無料サービスに依存している限りは、
ネットを使う = 広告を常に見ている
ということになる。
広告を見ていることが商品購入のメッセージを受け取っていることだとするなら、ネットを使っている間、私たちの脳には雑音が入ってきているのだ。
今していることに集中する、ということが難しい状態に置かれているのだと思う。
テレビでも、広告はせいぜい10分〜15分おきくらいだ。
車を運転していても「あれ買って、これ買って!」は常に目につく。
道路脇の広告は、みな遠くからでも見ることが出来るように、大きな看板として作られている。
時々わたしは、広告の看板がなかったら相当きれいな田園風景がこの茨城には広がっているだろうなぁ、と考えてしまう。
田舎の茨城でもこの様子なのだから、東京などはもっと大変だろうと思う。
最近、東京の新宿に行った。わたしは歩いているだけで疲れてしまった。
単に人が多いからだけではないように思う。
「あれ買って、これ買って!」の脳に届く雑音に疲れてしまうのだ。
お金を出す、ということはこうした雑音を遠ざける意味でもある。
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