物事の本質を往年のワープロ機に学ぶ

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【写真/2013年4月21日 RICOH RIPORT 200SERIES 1980年代のリコーのワープロ機】

キーボードブラインドタッチ上達のコツは、
1.ホームポジションを憶える
2.正確にキーボードを打つ
3.打ったらホームポジションに戻る

だが、どうも最近のキーボード練習ソフトは、2番目の「正確に打つ」という部分が疎かにされている。

「それじゃ駄目だよ!」
と妻が言った。
子供達が、インターネットのキーボード練習サイトでブラインドタッチの練習をしていたときだ。
妻曰く、そのソフトが駄目な理由は、
・間違ったときに下を見てキーボードを見てしまう
・何秒で打てたか?ばかりが強調されすぎている
という。
これを使いな、と妻が引っ張り出してきたのは、1980年代頃に活躍したと思われるワープロ機だった。
2013年の今では3.5インチフロッピーディスクさえ「何それ?」と聞かれる時代。リコーのワープロ機リポート200シリーズに搭載されている記憶装置は、5インチのフロッピーディスクだった。これは現代のUSBフラッシュメモリやハードディスク装置にあたる。
わたしはこの30年以上も昔のワープロ機が動くことに驚きを隠せなかった。しかし、さらに驚いたことがある。このワープロ機に搭載されているキーボード練習ソフトの性能だ。キーボード練習はこうあるべきという見本の様なソフトだった。

ブラインドタッチはキーボードを見ないでキーを打つ方法のことだ。
このソフトは、キー入力を間違ったときにキーボードを見ないで済むような仕掛けがしてある。
キーボードの練習中は常にディスプレイ(この緑色の文字に背景が黒は1980年代を感じさせる)にキーボードイメージが表示されている。ただしディスプレイに表示されているキーボードには文字が表示されていない。キー入力に間違ったときだけ、その位置に文字が表示される仕組みだ。

練習中の様子
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練習メニュー
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もう一点このソフトの凄い所は、最後の結果表示に入力した『誤入力率』と『誤入力が多発したキー』しか表示されない点だ。

結果表示
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「速さより正確さ」がキーボード入力するときは大事で、正確さが優先順位の一番目にくるべきなのだ。
昨今のキーボード練習ソフト(タイピングソフト?)は、ゾンビが出てきたり、ストーリーがあってRPGゲームのようだったりと見た目も華やかだ。しかし大抵はキーボード入力速度重視で得点が高くなる傾向がある。こうした練習で入力は上達するが、その反面速くキーボードを打てる方が偉いのだと勘違いしてしまう。
正確に打てる方が偉い。
仕事では尚更だ。銀行員が、「0」を一桁間違って打ったら大事だ。
物事の本質は昔から大して変わっていない。なぜだろう、現代ではそうした本質から目をそらそうと努力しているようだ。

コメント

  1. 工作員A より:

    本質・・・・なるほど、と思いました。
    Aはブラインドタッチがまったくできないのでその機械で練習したいです。

    • mrgarita より:

      工作員Aさん、こんにちは。
      ブラインドタッチはできなくてもいいんです;)キーボードが打てれば。
      わたしが知る限り、大人は本質を忘れて子供は本質に忠実だということです。

      mrgarita

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