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本の感想:銀河英雄伝説10 落日篇

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銀河英雄伝説10 落日篇
田中芳樹(著)

銀河英雄伝説 〈10〉 落日篇 (創元SF文庫)

銀河英雄伝説本編はこの10巻をもって最終となります。
物語の主人公とも言えるヤン・ウェンリー亡き後の回想も入る本書は、ヤンの親友であるアッテンボローの言葉がヤンの代役となっている気がします。

「ユリアン、陰謀だけで歴史がうごくことはありえないよ。いつだって陰謀はたくらまれいているだろうが、いつだって成功するとはかぎらない」

ヤン・ウェンリー

「ま、いずれにしても明日、死ぬことができるのは、今日、生きのびることができるやつだけさ」

アッテンボロー

ヤン・ウェンリーは語ったことがある—天才より凡人の衆知こそよし、と。
皇帝ラインハルトは言ったという—平和とは無能が悪徳とされない幸福な時代だ、と。

 

「しかしなんだな、人間、いや人間の集団という奴は、話しあえば解決できるていどのことに、何億リットルもの血をながさなきゃならないのかな」

アッテンボロー

そうだ、生き残った者にとって、旅はつづく。いつか死者たちと合流する日まで。飛ぶことを許されず、その日まで歩きつづけなくてはならないのだ。

“運命”という名詞が、じつに便利なものであることに、ユリアンは気がついた。このような事情を、ひとことで他者に納得させるには、“運命”といえばすむ。だからこそ、生前のヤンは、その言葉をなるべく使わないようにしていたのだろうか。

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