児童書のおすすめ本

本の感想:世界一のランナー

世界一のランナー (児童図書館・文学の部屋)
世界一のランナー
エリザベス・レアード(著)

「毎日、学校に走って行き、走って帰る少年で終わりたくない。」
主人公の少年ソロモンは、エチオピア生まれの11才。走る事が好き。夢は、エチオピア代表として世界一のランナーになることだ。
もちろん、世界一のランナーになる、などという夢はアッバ(父)にはとても言える状況ではない。家で飼っているロバや牛の世話、農場の手伝いを考えると。

続きを読む

本の感想:江戸川乱歩/緑衣の鬼

少年探偵江戸川乱歩全集〈34〉緑衣の鬼
江戸川乱歩(著)

少年探偵江戸川乱歩全集〈34〉緑衣の鬼

人間豹」に匹敵する作品だよ、と中学一年の息子が言っていたので読んでみた本。
江戸川乱歩の少年探偵シリーズでも異色の「人間豹」がどれくらい世の中で評価を得ているのかは分からないが、わが家ではかなり評価が高い作品なのだ。あの明智探偵が絶体絶命のピンチに会い事件も解決せずに終わる作品はそれほどないから。
わたしはいつもながら江戸川乱歩の考えることが可笑しくてしょうがない。この「可笑しい」というのはわたしからすると最大のほめ言葉だ。子供でも考えつかないような一見ばかばかしいことを真剣に物語として書いて昇華できるなんて素晴らしいと思うのだ。

続きを読む

本の感想:ねずみとおうさま

ねずみとおうさま
コロマ神父(ぶん)
石井桃子(やく)
土方重巳(え)

ねずみとおうさま (岩波の子どもの本)

全編ひらがなで書かれている本ではあるが、文章量は多い。
スペインという国名も「むかし すぺいんという 国に・・・」などと徹底してひらがななのだ。
「全編ひらがな」と言ったが、正しく言うなら外来語を使わない日本語で書かれたといった方がいいかもしれない。
続きを読む

本の感想:おとうさんがいっぱい

おとうさんがいっぱい
三田村信行(作)
佐々木マキ(絵)

おとうさんがいっぱい (新・名作の愛蔵版)

小学生時代に考えたことは、想像力豊かだった。
しかし、わたしはその物語の結末までを考えたことがあったろうか。

三田村信行は、想像力を最後まで伸ばしてわたしたちにつきだしてくれている。

続きを読む

本の感想:世界で一番の贈りもの

世界で一番の贈りもの
マイケル・モーパーゴ(著)
マイケル・フォアマン(画)

世界で一番の贈りもの

いとしいコニーへ

と始まる手紙には、夫から妻に宛てた戦線での不思議な出来事がつづられていた。
訳者の佐藤見果夢(さとうみかむ)さんのあとがきには、この1914年の西部戦線でおきたクリスマスの休戦について軍の公式記録は存在しない、とある。しかし、この1914年のクリスマスの出来事にはたくさんのエピソードが伝説的に語られている、とも。

続きを読む

本の感想:365日のベッドタイム・ストーリー

365日のベッドタイム・ストーリー
世界の童話・神話・おとぎ話から現代のちょっと変わったお話まで

クリスティーヌ アリソン(著)
高橋 啓(訳)

365日のベッドタイム・ストーリー―世界の童話・神話・おとぎ話から現代のちょっと変わったお話まで

1月1日から12月31日まで、一日一話読むことが出来る短い童話などが詰まった本。
今日の日付を開けば、どこかの国のどこかのお話が楽しめる仕組みだ。
しかし、本書の真の魅力は別のところにある。

続きを読む

本の感想:りゅうはどこにいる

りゅうはどこにいる
ジェイソン・ホーク(作)
リチャード・ホーク(絵)

りゅうはどこにいる? (しかけの名作)

<しかけ絵本>というジャンルの本。
絵本にかくれている竜を探すだけのシンプルなしかけだ。シンプルなだけに大人から子どもまで一緒になって楽しめる。
描かれている竜の絵も味わい深い。

続きを読む

本の感想:洞熊学校を卒業した三人

洞熊学校を卒業した三人
宮澤賢治(著)

寓話 洞熊学校を卒業した三人 (ミキハウスの宮沢賢治絵本)

ミキハウスは子供服を売っているだけかと思ったら、絵本も出していた。
ただ、本書を絵本と読んでしまうと語弊があるかもしれない。絵本のように絵の中に文がある体裁をとってはいるが、文字の量が多い。
宮沢賢治の短編を一遍抜き出してページ毎に絵を入れました、という方が正しい。

続きを読む