本の感想:アメリカに潰された政治家たち

ぜひ選挙に行く前に読んで欲しい。
マスコミの報道は今やアメリカの総選挙さながら、情報操作のみが横行している。
本当に恐ろしいのは、事実を国民のほとんどが知らないことかもしれない。
アメリカに潰された政治家たち
孫崎 享(著)
アメリカに潰された政治家たち


日本が自主自立を目指そうとするとアメリカが潰しにかかる、という構図を事実関係から洗い出した本。
潰されてきた政治家のうち、2012年11月の時点では小沢一郎がもっとも新しい。
政治スキャンダルで消えていく政治家に対して、わたし自身も常に持っていたどこか腑に落ちない部分を本書ではわかり易く説いてくれている。
著者も本書の中で断っているが、前著「戦後史の正体」と重複する部分が多いとのこと。
わたしは「戦後史の正体」を読んだ事がないため、詳しい事は言えないが、著者はアメリカの「傲慢なやり方」を繰り返して訴えたいという想いがあったのではないだろうか。本書は読みやすい。
CIA、工作員、諜報機関という言葉が随所に出てくる。外交とは、血を流さない戦争なのだという事実を本書で感じ取ることが出来るだろう。
なぜ原発再稼働なのか、なぜTPP参加なのか、なぜ沖縄の米軍基地は移設できないのか、これら全て日本人の意向ではないという当たり前の事実を「アメリカの意向だから」と正面切って書ききった勇気は素晴らしい。
日本人として、まだ戦後は終わっていないと感じた。
そして戦後を作り上げていかなければと思う。

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