わたしは何も分かっちゃいない

先日、深海に住むフグの雄がメスの産卵場所を確保するために海底の砂を使って芸術的な幾何学模様を描いていることを知った。
ひれを使って高低差のある綺麗な幾何学模様を描くのだ。
人間なら自分の描く絵を目で見ながら描くことが出来る。しかし、フグは目とひれが離れており、フグが自分の目で見ながら砂に幾何学模様を描いたとは考えにくい。人間とは全く違う感覚でモノをかたち作るのだ。

地球の生き物の生態は、まだまだ知らないことの方が多く驚く事ばかりだ。
地球という自分にとっては大きな範囲をもう少し狭めて日本という範囲に限定してみても、まだまだ知らないことの方が多い。日本をもっと狭めてみて、自分の住んでいる地域に限定しても同じだ。もっともっと狭めて家族という入れ物に限定してみる。
毎日一つ屋根の下に暮らしていても、わたしは家族のことをどれ程分かっているのだろうかと思う。
むしろ分からないことは多いのではないか。
一番小さな入れ物を探すと、それは自分だ。
「心は小さな小宇宙」といった人がいた。
きっとそれは地球より、宇宙よりも広いかもしれない。

知ろうと努めてみても、一生で全てを知る事は出来ない。
わたしはわたしのことをどれだけ分かっているのか。
わたしは何も分かっちゃいない。

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